東京高等裁判所 昭和43年(ラ)558号 決定
よつて案ずるのに、記録によると、抗告人は、債権者を相手方として、東京地方裁判所に第二建物に対する抵当権実行停止の仮処分申請をしたところ、昭和四三年一二月六日同裁判所において本案裁判確定に至るまで本件競売手続を停止する旨の決定をし、抗告人は、同年一二月一一日右決定の正本を当裁判所に提出したことが明らかである。本件競落許可決定のあつたのは昭和四三年七月二三日であるから、右停止決定の正本が当裁判所に提出されたのは右許可決定の言渡のあつた後であることが明らかである。しかし、抗告裁判所は、抗告の裁判をなすまでに生じた事情を斟酌すべきであるから、右決定正本の提出により競売手続を続行すべからざることが明白となつた以上、本件競売手続の続行を許容することはできない。
(室伏 園部 森)